![]() | 双頭の鷲 佐藤 賢一 (1999/01) 新潮社 この商品の詳細を見る |
違います。
彼の作品の一番の特徴は、なんといっても「聖なるものと俗なるものの混淆」です。
なんて私はずっと思ってました。
これ、実はかのヴィクトル・ユゴーの唱えた「ロマン主義」の主張まんまなんですね。恥ずかしながら佐藤賢一現時点(2006年4月)の最新作、『褐色の文豪』で知りましたが・・・。
そんな佐藤賢一作品はどれも傑作です。でも『双頭の鷲』がなんと言っても最高傑作。
この本の中には、人が生きていて感じる全ての感情が詰め込まれているのです。いや、ほんとに。
男女間の愛情一つとっても、せつなーい初恋から、穏やかな夫婦の愛情、性欲だけの愛、倦怠期の愛(?)までいろいろありますよね。全部書いてあります。極め付きのプラトニックも・・・。
ほかにも、家族や兄弟間の憧れと葛藤、友情、嫉妬、名誉欲、堕落から自暴自棄からあきらめから復活から。ほんと全部です。
よく「上司に読ませたい本No.1」なんて企画やってますが、これは上司にも部下にも同僚にも、彼氏にも彼女にも夫にも妻にも子どもにもぜひ読ませたい!
あ、力はいりすぎ・・・。
そこそこ長編ですが、「これでもはしょってるやん〜」という主人公・ベルトランの波乱万丈の人生と、佐藤賢一特有の「ちょっと調子にのって筆すべりがち」的な絶好調の文体で、じゃんじゃん読めます。
難を言えば、フランス史を全く知らない人はフランス独特の政治体制がわかりにくいかもだけど、佐藤賢一入門としてもお勧めです。
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